PCT北カリフォルニアエリアのタウンガイドとリサプライについて

ロングトレイル

 PCT北カリフォルニア区間は、Sierraを越えた達成感を残しつつも精神的に辛かった。

・単調な森林
・焼失したエリア
・極端な暑さと湿度

この記事では、僕自身が実際に立ち寄り、泊まり、補給し、時には酔い潰れた北カリフォルニアの5つの町について紹介していく。(二日酔いで歩くと吐きそうになるので注意)

Sierra City|立ち寄らざるを得ない、湿地帯のオアシス

北カリフォルニアで、多くのハイカーが必ず名前を出す町がSierra City だ。滞在しなくとも、この街に立ち寄り休憩をするハイカーは多い。

この町が重宝される最大の理由は、ベアキャニスターを外せるタイミングにあること。シエラを抜け、装備を軽量化したいハイカーにとって、ここは重要な分岐点になる。また、湿度の高く眺望もない森林区間を歩いてきたハイカーにとっては、救いのような場所だ。

リサプライ事情

  • ジェネラルストアあり(正直割高)
  • ハイカーボックスあり
  • バニラシェイクが名物

正直に言えば、ここでフルリサプライをするのは割高で品揃えも悪い。多くのハイカーは、
「最低限の補給+シェイク一杯」で次へ向かう。非常にハイカーフレンドリーな町で、十人もそうだが、観光で来た人たちも優しくしてくれる。町全体でハイカーをサポートしているような雰囲気すらあり、なんだか長年住んでいるかのような錯覚に陥った。

僕自身、湿度が高く蒸し暑い森林区間を抜けた直後にここへ辿り着き、「助かった」という感情が先に来た。その夜は、ビールパーティーで酔い潰れ、翌日すぐに急登に苦しめられたのも、今では良い思い出だ。

シエラシティでの宿泊について

この街は、実は僕はたどり着くまで宿泊する気はなかった。そのため、正直なところ何も調べず到着してしまった。宿の予約は他のPCTハイカーたちで一杯になっており、とてもではないが宿泊はできなかった。

その後、僕はジェネラスストアのオーナーに相談して、ストア脇に泊めてもらうことになった。カウボーイスタイルの雑魚寝だ。この時、僕とアメリカ人のおじさんと、同い年くらいのロシア人女性のハイカーと一緒だった。他のハイカーに聞いてみると、教会や公衆トイレ前など、様々なところで、交渉して無料で宿泊させてもらっている方がいた。

ハイカーフレンドリーすぎて、今思い出しても少し不思議な体験をしていると思う。

Chester|小さいが、ちょうどいいサイズの町

Chester は、北カリフォルニアらしい“焼け跡の町”だ。北カリフォルニアでは、様々な注意事項があるが、山火事の危険も多いエリアだ。景観は正直あまり良くない。

だが、リサプライという観点では非常に優秀だった。

リサプライと滞在

  • スーパーがあるし安いショップもある
  • コインランドリーにはシャワー外併設されている
  • 町がコンパクトで移動が楽

朝一番に町へ到着し、コインランドリー前でゆっくり休憩した時間は、今でもよく覚えている。滞在する場合は安宿を利用するのが一般的で、人によってはトレイルエンジェルに依頼することもあるようだ。町は小さいが、雰囲気が好きな町の一つ。

注意点

  • トレイルから離れている
  • ヒッチハイク必須だが、ヒッチ難易度は高め

僕は友人が呼んだトレイルエンジェルに救われた。ただし、トレイルヘッドにはベンチがあり、前泊して翌日町に向かう戦略もアリだと思う。大きすぎない町は、疲れたハイカーにはちょうどいい休暇場所だ。レストランは複数あり、僕が行った時は多くのハイカーで賑わっていた。

Burney|水無し地獄の先にある天国

Burneyに向かう前の区間は、個人的にはPCTでも屈指の過酷区間だ。理由は、20マイル以上水場なしで気温40℃超、さらには日陰ゼロという役満である。しかも、少し前までは残雪区間を歩いていたのだ、暑さ耐性などとうに失っている。

ウォーターキャッシュに頼るしかないが、それすら見つからないこともある。乾ききった体でこの町に辿り着き、心の底から「生き返った」と思ったというハイカーも少なくない………らしい。

Burneyの魅力

  • 教会が宿とランドリーを提供
  • リサプライは十分可能。安いショップもある。
  • ハイカーが多く、交流が活発

多くのハイカーがここで一泊し、体と心を洗い流す。長期滞在をする話を聞かないが、リサプライは安価なこともアリ、ここから先に補給箱を送る選択肢を取るハイカーもいる。協会で無料宿泊とランドリーは驚異的な魅力だ。僕は、食料を大量に持っていたのでこの町はスキップ。後述する、リゾート施設(キャンプ場)の方で、ハーフデイ(半日休憩)を取った。

もう一つの選択肢

Burneyをスルーし、Burney Falls(リゾート施設) に向かう人も多い。僕はこちらのケースで、ゆっくりと休憩させてもらった。具体的には半日休憩した。暑すぎて動けず、キャンプ場で差し入れをもらいながら過ごした時間は、北カリフォルニア屈指の癒しだった。本当、ここにオアシスがあってよかったと心の底から思う。

リサプライに関しては微妙だ。本当に必要最低限のキャンプ用の食料がある。エナジーバーなどは販売されていたが、袋ラーメンやオーツなどの主食系は殆どない。

Dunsmuir|実は“使える”静かな町

Shastaの手前にある Dunsmuir は、派手さはないが、非常に実用的な町だ。地図アプリではあまり取り上げられていないが、滞在しない前提だと最高の町だと個人的には思う。

個人的に好きだと感じた所

  • 安いショップで素早くリサプライ可能
  • コンビニ・公共施設あり
  • 美味しいピザ屋がある
  • 川が近く、雰囲気が良い

多くのハイカーは、ここで最低限の補給だけしてトレイルへ戻るか、Shastaの町に移動する。リサプライで困る事はなかった。shastaの町の方が有名だが、観光地なので割高である。

Shastaとの比較

Shastaは:

  • 観光地で物価が高く、町が大きいから移動が大変
  • ジェネラルストアの価格は高めだが品ぞろえ充実
  • リサプライは容易にできるし、実はファストフード店がある
  • アウトドアショップは最高だった

アウトドアショップの質は非常に高い。これは非常に大きなメリットだ。僕はここでダーンタフの靴下交換と新しい靴を購入した。また、遠くに見えるシャスタ山は、何度見ても美しく心を奪われてしまう。

Etna|北カリフォルニア最後の、居心地の良い町

Etna は、北カリフォルニアで最後にしっかり滞在した町だ。滞在しやすいし、程よく田舎なので交通量も少ない所がお気に入りだ。開け切った街並みはアメリカのイメージ通りで、とても居心地がいい。小さくて広い、そんな印象。

滞在環境について

  • 公園キャンプ:1泊10ドル(変更がある時があるので要注意。昔は5ドル)
  • 清潔で管理されていて、BBQコンロあり
  • シャワー・ランドリーも町中にある
  • バーガーが美味しい店があるらしい
  • 表通りのカフェのモーニングは行列ができる

偶然居合わせたハイカーたちとBBQをし、二日酔いでトレイルに戻った。二日酔いのトレイルは本当に苦しいので、いい加減に学習するべきだと個人的には思う。しかも、焼け跡を歩いたし、まだ煙が立ち込めていたので、結構危なかった。

リサプライと雰囲気

  • 小さいが必要な店は揃う
  • レストランが有名(朝から行列)で、醸造所もある

コンパクトだが完成度が高い町だ、というのが個人的な意見。アウトドアショップや薬屋がないので、そこら辺は工夫をする必要がある。時間の流れが遅く感じ、昼寝をし、談笑し、気づけば「何もしない時間」を過ごしていた。日本の自分の家でニートをしていると、ふとトレイルに戻りたくなる。

町にいながら、トレイルを思い出す——そんな不思議な感覚になる場所だった。

まとめ|北カリフォルニアは意外と町が楽しい区間

街の中でどのように滞在するのかは、個人の感性にゆだねられている。僕の場合は、結構ハイカーと交流することが多く、その交流を楽しんでいた。情報交換するのもよし、人と話して孤独を癒すのもよしだ。シエラとは違い、人と殆どで会うことがないので、人との会話は非常に貴重となる。

僕が紹介した町以外にも、様々なすばらしい街があると思う。是非とも利用していただきたい。

そのほかの記事に関して

タイトルとURLをコピーしました