PCT(パシフィック・クレスト・トレイル)では、HOKA スピードゴート6の前には、ALTRA OLYMPUS 5(アルトラ オリンパス5)を使用していました。南カリフォルニアエリアを、この靴(ALTRA OLYMPUS 5)二足で乗り越えました。
実際に約600mile(約1000km)歩き続けた結果、この靴には「圧倒的な安心感」がありました。一方で、ロングトレイルという過酷な環境では耐久性に不安を感じる場面も少なくありませんでした。
海外レビューでは高く評価されているシューズですが、実際に長期間使うと見えてくる部分もあります。
これからALTRA OLYMPUS シリーズの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ALTRA OLYMPUS 5を約1000km使用した結論

結論から言うと、長距離を快適に歩く能力は非常に高い一方で、耐久性にはやや不安が残るシューズでした。PCTでは毎日30〜40km歩き続けましたが、歩いている最中の快適性にはかなり満足しています。
ただし、「600mile程度で靴が限界に近づいた」というのが率直な感想です。
使用環境と購入理由
これは日本国内の簡単なトレイルを歩きましたが、僕のメイン使用はアメリカでした。PCTで購入しやすい靴という事で、僕はアルトラを購入したのが購入理由です。実際に歩き始めてみると、意外と足に馴染む良い靴でした。
PCTに行くという事で、アメリカ国内での入手性を優先した部分は大きいですね。
使用した場所
- 砂漠地帯
- 森林地帯
- ガレ場
- 雪渓
- 林道
- 舗装路
懸念されていた舗装路の歩き具合は完璧でした。スニーカーよりも歩きやすく、ランニングシューズよりはしっかりとした作りという印象です。なので、荷物を持ったままカリフォルニアを観光したのですが、特に違和感なく街歩きができましたね。
使用距離
約450mile(約720km)程度。約455mile程度の所まで歩くことになったが、そこに行くまでに寄り道や国内使用もしていた。実際には700kmもしっかりと使用できたというのは難しいかもしれない。実際に無事に使えていたのは600km程度が精々だろうか。あまり長距離を歩くことはできなかった。
荷物重量
約20〜30kg前後くらいだった。僕の場合はベースウェイトで13kgはあった。そのため、食料や水を詰め込むと簡単に20kgを超える。一日1kg程度の食料を持ち運ぶので、区間の長さによって重量は大きく異なります。
路面状況
非常に幅広い路面を歩いています。
- 岩場
- ザレ場
- 泥
- 砂地
- 舗装路
- 林道
一般的な日帰り登山よりも、はるかに過酷な環境です。砂漠地帯などは簡単に歩くことができましたが、岩場ではインソールの薄さを実感することがありましたね。
評価一覧
これはあくまで個人的な感想です。クッション性能に関しては、様々な意見があると思いましたが個人的にはこうしたトレイルランシューズとしては十分な性能があったのではないかと思います。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| クッション | ★★★★★ |
| グリップ | ★★★★★ |
| 耐久性 | ★★★☆☆ |
| フィット感 | ★★★★☆ |
| 価格 | ★★★☆☆ |
結論
個人的には、「歩きやすさは最高クラス。ただし長距離では耐久性を理解した上で選びたい靴」という評価です。この靴をPCTで5足か7足くらいで考えているというハイカーも少なくありません。費用面で、ローンピークに履き替えする人もいました。
日本の一般登山であれば十分長持ちすると思いますが、ロングトレイルのような数か月歩き続ける環境では、やや寿命が短く感じました。
おすすめできる人/できない人
簡単にですが、以下のような方にはお勧めできる靴であると思います。
- 足指を広げて歩きたい人
- ゼロドロップに慣れている人
- クッション性を重視したい人
- 長距離ハイキングを楽しみたい人
- 幅広の足で悩んでいる人
- 靴の費用をねん出できる方
次のような方にはお勧めできません。
- 耐久性を最優先したい人
- 初めてゼロドロップシューズを履く人
- 重い荷物を背負って数千km歩く予定の人
- 壊れても無理して履いてしまう人
また、HOKAのような厚底シューズから乗り換える場合は、ゼロドロップ特有の感覚に慣れる期間を設けることをおすすめします。僕は、初めてのALTRAの靴でしたが最初はその癖に少し違和感を抱えたまま歩いていました。
実際に使って分かったデメリットと耐久性

ここからは、約450mile(約720km)歩いたからこそ分かったデメリットを紹介します。日帰り登山では気にならない部分でも、ロングトレイルでは毎日何十kmも歩くため、小さな欠点が徐々に大きな問題へ変わっていきます。
実際に使用して分かったこと
オリンパス5は非常に完成度の高いシューズですが、「万能」というわけではありませんでした。ゼロドロップシューズの効力は不明でしたが、歩きやすい靴であることは間違いないなという感覚です。重たい荷物でもしっかりと、足を守り支えてくれた印象があります。
約100km
100kmほど歩くと、クッションのヘタリを自覚するようになりました。歩き始めて数日、まだクレーターレイクを過ぎてマウントラグーナなんだけどな。そんなことを感じたのを覚えています。クッションのヘタリは感じられたのですが、歩くことに支障はありませんでした。
クッションもしっかり残っており、アウトソールの摩耗もまだ少ない状態です。ロングトレイルでは、この頃が一番快適だった印象があります。
雨の日やガレ場でも滑ることは少なく、不安を感じる場面はほとんどありませんでした。
350km
ソールに疲労が見え始め、アウトソールも結構気になり始めました。400km付近になると、少しずつシューズ全体に細かな傷や破損個所が見られていました。特に、両足の親指の付け根辺りは深刻で、目に見えるサイズの大きな穴が開いていました。
アウトソールの方はグリップ感に問題は感じられませんでした。クッションに関してはもう完全に死んだなという感じです。ただ、この時のヘタリ具合から早々減らない為、これ以降は余り劣化を実感することなく歩くことができました。
約600km
約450mile(約720km)歩いた頃には、明らかに劣化が進み始めました。グリップも劣化し、力強く踏ん張ると時折滑ってしまう事がありました。幸いなことに怪我はなかったですが、歩きながら「グリップは変化しているな」と感じたくらいですね。
また、親指の付け根に発生したいた穴は徐々に大きくなりました。いつの間にか指が入るようになり、そのまま5cmほどの亀裂に。ダクトテープを巻いて補修しながら歩きましたが、やはり砂漠などの細かい粒子は防げませんでした。毎日張替えになり、手間だし面倒。この頃は、毎日足に豆ではなく裂傷ができるようになりました。
やはり耐久性には難ありか
海外レビューでも耐久性について指摘する声がありますが、僕も同じ印象です。歩けなくなるわけではありません。しかし、安心して使える状態ではなくなってきました。
親指付近に穴が開いたというのは、大事件です。様々な問題がありましたが、一番困ったのはこの付け根の穴ですね。アッパーが破れ始め、小さな穴がどんどん大きくなっていきました。
親指の穴は想像以上に辛かった
ロングトレイルでは毎日砂埃の中を歩きます。穴が開くと、靴中がぐちゃぐちゃになります。
- 小石
- 砂
- 砂利
- 枝
が靴の中へ入り続けます。歩いては止まり、石を取り出す。足が痛くなっては立ち止まり、応急処置を施す。そしてまた歩いては、石が入る。入り続ける石をどうにかしながら、ゆっくりと歩いていました。
この繰り返しになり、かなりストレスでした。さらに石が親指付近を刺激し続けるため、ケガの原因にもなります。
かかとの靴擦れが悪化した
この頃になると、かかとのダメージもかなり大きくなっていました。新品の頃はそこまで気にならなかったのですが、靴が柔らかくなってきた影響なのか、足が靴の中で少し動くようになります。
その結果、歩くたびに同じ場所が擦れ続けました。最終的には皮膚が削れ、痛みを我慢しながら歩く日も少なくありませんでした。
足指の付け根にも強い痛み
親指だけではありません。足指の付け根も赤く擦り剥けるようになりました。歩くたびにヒリヒリとした痛みがあり、一歩踏み出すたびに違和感があります。真っ赤に染まり激痛が走った時には血が出ており、生皮膚がむき出しになっていました。
- 靴が劣化してフィット感が変化したこと
- シューズ内部へ砂が入り続けたこと
この二つが大きかったと思います。当時はInjinjiの5本指ソックスを使用していました。快適な靴下ではありますが、この状況ではクッション性が少し不足していた可能性があります。もう少し厚手のソックスを組み合わせれば、多少改善できたかもしれません。
耐久性は少し物足りなかった
歩き心地だけなら、本当に満足しています。しかし耐久性だけを見ると、少し厳しい評価になります。約720kmという距離は一般的な登山では十分長寿命ですが、ロングトレイルでは決して長いとは言えません。実際、前に履いていたHOKA スピードゴート6は約2000km使用できました。
もちろんシューズの構造も違えば使用した期間も異なるため単純比較はできません。それでも、「もう少し長く使えてほしかった」というのが率直な感想です。価格も決して安いシューズではありません。
だからこそ、あと数百km耐えてくれたらさらに評価は高くなっていたと思います。入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
気になったデメリット
- ゼロドロップに慣れる必要がある
- 耐久性はロングトレイル向きとは言い切れない
- 日本人の足に合う?サイズ感と選び方
- サイズ感は微妙?
ゼロドロップは慣れが必要
ALTRA最大の特徴でもあるゼロドロップですが、誰にでも合うわけではありません。普段からかかとが高いシューズを履いている人は、最初の数日はふくらはぎやアキレス腱に張りを感じる可能性があります。
いきなりロングトレイルへ投入するのではなく、日帰り登山や近所の散歩で履き慣らしておくことをおすすめします。
ゼロドロップシューズの効果はない
アルトラ社が謳っている「ゼロドロップシューズは怪我をしずらい」という話ですが、これは根拠がありません。アメリカでの研究によると、ゼロドロップシューズのベアフット着地には意味がない事がわかっています。
| シューズタイプ | 負担がかかりやすい部位 | 発生しやすいトラブル |
| 高ドロップ(従来型) | 膝・大腿部・ヒップ | ランナー膝、股関節痛など |
| ゼロドロップ/薄底 | アキレス腱・ふくらはぎ・足裏 | アキレス腱炎、足底筋膜炎、中足骨疲労骨折など |
耐久性はロングトレイル向きとは言い切れない
日帰り登山や週末ハイキングなら十分満足できる耐久性です。一方で、数か月にわたって歩き続けるロングトレイルでは、やや物足りなさを感じました。もしPCTやCDTのような超長距離トレイルを歩く予定なら、途中でシューズ交換を前提に計画した方が安心でしょう。
逆に、日本国内の縦走や数日間のテント泊登山であれば、大きな不満なく使用できるシューズだと思います。安いので割り切って定期的に買い替えを行うのであれば、使えるシューズであると思います。
ここら辺は、対費用価格よりも使い勝手や入手性を優先した方がいいでしょう。
日本人の足に合う?サイズ感と選び方
ALTRA OLYMPUS 5を購入する前に、多くの人が気になるのがサイズ感ではないでしょうか。僕自身も購入前にかなり調べましたが、日本人と海外ユーザーでは評価が少し異なっていました。
結論としては、「幅広の足には非常に相性が良いシューズ」です。ただし、ゼロドロップや独特のフィット感には慣れが必要だと感じました。
日本人の足型との相性は良い
ALTRA最大の特徴が「FootShape」と呼ばれる足形状です。一般的な登山靴やトレイルランニングシューズは、つま先へ向かって細くなるデザインが多く採用されています。一方でALTRAは、親指を自然な位置に保てるよう前足部が大きく広げられています。
そのため、次のような人には相性がいいでしょう。
- 足幅が広い人
- 指が当たりやすい人
- 長時間歩くと小指が痛くなる人
海外レビューでも「Toe Box(つま先部分)が快適」という評価は非常に多く、日本国内でも幅広のユーザーから高く評価されています。
サイズは普段通りでも問題ない人が多い
サイズ感については、「普段履いている登山靴と同じサイズ or 厚手の登山用ソックスを履くなら0.5cmアップ」という意見が多く見られます。僕、足先が窮屈だと感じることはありましたが、それはサイズが小さかったっからです。0.5 ~ 1cmほど大きめの靴を購入すると、大丈夫でした。
ロングトレイルでは足がむくみやすいため、ある程度余裕を持たせたサイズ選びをおすすめします。
ゼロドロップは慣らし履きをおすすめしたい
一方で注意したいのが、ゼロドロップです。ALTRAは、かかととつま先の高さが同じ構造になっています。そのため、「HOKA」「Salomon」「LA SPORTIVA」など、ドロップがあるシューズから履き替えると最初は違和感を覚える人もいます。
特にふくらはぎやアキレス腱への負担は増えやすいため、購入後すぐに長距離登山へ投入するのはおすすめしません。ケガを抑制するどころか、ケガをしやすくなってしまいます。
まずは近所を歩いたり、日帰り登山で履き慣らしたりして、身体をゼロドロップに慣らしてから本格的な山行へ持っていくと安心です。
ALTRA OLYMPUS 5の口コミ・評判

僕自身は約1000km使用しました。ロングトレイルの評価としては、「耐久性に難あり」という感じでしたが、トレイルランや日常遣いの視点ではまた話が変わってきます。ここでは、そういった普段使いや登山使いの評価を紹介していきます。
良い口コミ
前向きな口コミやコメントとしては、国内外問わず「クッション性能が非常に高い」というのが一番高い印象です。クッション性能の高さは世界共通で、「長時間歩いても足裏が疲れにくい」「膝への負担が少ない」といった口コミが数多く見られました。
クッション性能は良い
クッション性能が高くなっています。最大級のクッションを採用したモデルだけあり、この点について不満を挙げる人は少ない印象です。この点については、僕も同じ意見です。
約1000km歩いても、歩行中の快適性は最後まで高いレベルを維持していました。
グリップ性能が高い
Vibram MegaGripの評価も非常に高く、様々な場面で強力なグリップを提供してくれています。殆どの路面で、僕たちの歩行を強力にサポートしてくれています。実際、僕もグリップ不足を感じる場面はほとんどありませんでした。
日本の登山道でも十分信頼できる性能だと思います。
足先が広いつくりで楽
ALTRAらしい広いトゥボックスも、多くのユーザーが高く評価しています。長時間歩くと足がむくみますが、それでも指先を自由に動かせるため快適でした。幅広の足で悩んでいる人ほど、この恩恵を感じやすいでしょう。
僕自身、幅広の足をしていますが余裕はないモノの圧迫感は少なく歩くことができました。タイトなつくりの靴では、もう少し苦労していたことでしょう。
気になる口コミ
やはり、耐久性には賛否がある所です。ロングトレイルを歩くハイカーの中では、かなり「耐久性には難があるかな」という意見でまとまっている印象です。特に横方向が弱く、足の付け根や横側の付け根部分から豪快に破れているハイカーを見かけました。僕も、アルトラの耐久性には難ありという評価には納得です。
耐久性には問題があるのか?
海外レビューでも、意見が割れている所ではあるようです。「ソールが早く摩耗した」や「アッパーが破れた」、「ラバーが剥がれた」という報告が見られます。
僕自身も約1000kmでアッパーが破れ始めたため、この点については同じ印象でした。もちろん、日本国内の日帰り登山だけであれば十分長く使えると思います。使用頻度に寄りますが、一年くらいは安定して利用できるのではないでしょうか。
PCTのようなロングトレイルでは、やや寿命が短いと感じる人が多いかもしれません。
ゼロドロップは人を選ぶ
履き心地は非常に自然ですが、ゼロドロップに慣れていない人からは、「ふくらはぎが張る」「最初は歩きにくかった」という口コミもあります。逆に、一度慣れてしまうと「もう普通のシューズには戻れない」という声も多く、評価が大きく分かれる部分でもあります。
僕は「ちょっと歩くのが大変だな」と感じたのをよく覚えています。これまでの歩き方とは違う所が多く、違和感を抱えたまま歩いていました。最終的に慣れましたが「これが良いな」とは最後まで思えなかったのをよく覚えています。
よくある質問(FAQ)
ALTRA OLYMPUS 5は登山でも使えますか?
はい、十分使用できます。特に日帰り登山やテント泊、ロングトレイルとの相性は非常に良いシューズです。
Vibram MegaGripによる高いグリップ性能と厚いミッドソールのおかげで、長時間歩いても足裏への負担を抑えられます。一方で、ゼロドロップ構造に慣れていない人は最初に違和感を覚えることがあります。購入後はいきなり本番へ投入するのではなく、近所の散歩や日帰り登山で慣らしてから使用すると安心です。
ALTRA OLYMPUS 5は幅広の足にも合いますか?
個人的には非常に合いやすいシューズだと感じました。
ALTRA独自のFootShapeデザインによって、親指や小指を自然に広げられるため、一般的な登山靴より窮屈さを感じにくい構造です。実際に国内外のレビューでも、「幅広の足でも履きやすい」という口コミが多く見られます。
HOKA スピードゴート6とどちらがおすすめですか?
どちらもロングトレイルで使用しましたが、特徴は大きく異なります。
| 比較項目 | オリンパス5 | スピードゴート6 |
|---|---|---|
| クッションの性格 | 柔らかく包み込む | 硬めで反発が強い |
| 長距離での印象 | 足裏が楽 | テンポ良く歩ける |
| 寿命後 | 多少クッションが残る印象 | クッションが大きく失われる印象 |
歩きやすさを重視するならオリンパス5、耐久性や安定感を重視するならスピードゴート6がおすすめです。詳しい比較は、実際に約1900km使用したレビュー記事で紹介しています。
まとめ|ALTRA OLYMPUS 5は歩きやすさを重視する人におすすめ
約450mile(約720km)歩いて感じたのは、「歩くことを楽にしてくれるシューズ」ということでした。ゼロドロップと広いトゥボックスによって足本来の動きを妨げず、長距離を歩いても疲労を溜めにくい構造になっています。一方で、ロングトレイルという過酷な環境では耐久性にやや物足りなさを感じました。
そのため、「長く使える一足」というよりも、「歩きやすさを最優先した一足」と考えた方がイメージしやすいでしょう。
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 初心者 | ★★★★☆ |
| 登山 | ★★★★★ |
| ロングトレイル | ★★★★☆ |
| トレイルラン | ★★★★★ |
| コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
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