PCTやお遍路、国内登山で使用してきたモンベルの寝袋を紹介します。登山用寝袋の中でも、3シーズン用の化繊寝袋です。今回紹介するのおは「モンベルシームレスバロウバッグ#3」になります。化繊寝袋を検討している人の参考になればと思います。
登山用3シーズン寝袋について
最初に、3シーズン用の寝袋の特徴や寝袋の選び方に関して簡単に紹介します。寝袋を選ぶ際には値段や最低対応温度に視線が行きがちですが、しっかりと選びましょう。

3シーズン用寝袋の選び方
登山だけではなくキャンプなどでは、布団の役割を果たします。登山用3シーズン寝袋を選ぶのは簡単ではありません。登山用の寝袋を選ぶ際には次のような観点を気にした方がいいと思います。
- 対応可能温度の評価について
- 素材と肌触り
- 寝袋の形状
- 自分が持っているマットのR値
- ある程度余力のある寝袋を選ぶ
このような内容に注意して選ぶと良いでしょう。ロングトレイルをする場合には、基本的に3シーズン用になります。その際には、想定最低気温を昨年度の気温データなどを参考にして想像しておきましょう。
寝袋の形状に関して
寝袋の形状は、主にマミー型と封筒型に分かれると思います。主に利用されるのは、マミー型の寝袋でしょう。マミー型の寝袋の方が、体の形状にあった作りをしており無駄が少ない作りです。暖かさを逃さない形状であるため、おすすめです。
近年の実験では、寝袋の背中側は意味がないという話が出ています。その実験に基づき、キルトという商品が注目されています。キルトを使用する場合は、寝袋を使用するとき以上に、しっかりとマットとの相性を見る必要があります。
寝袋の素材について
寝袋の素材には、「天然ダウン」と「化学繊維」があります。基本的にはダウンが高価で、化学繊維が安価な製品に採用されています。同じダウン量であれば、基本的に化学繊維のモノの方が寒いです。ダウンの性能はフィルパワーで数値化されており、この数値が高い程少ないダウンで高い保温性能を誇ります。
これらから、自分で寝袋の対応温度を知ることもできます。しかし、多くの場合は寝袋に「対応温度」が記載されています。それを参考にして選ぶようにしましょう。
ISO 23537を知っていると良い
寝袋の温度評価を見る際には「ISO 23537」を意識しましょう。これは、国際的に定められた規格で、一番信用できます。マネキンを用いた試験により、快適温度・限界温度などを公平に数値化しているため、寝袋同士の性能を比較することも可能です。youtubeでの個人的な仕様レビューよりも、参考になります。
寝袋の肌触りも重要
寝袋の肌触りに関しても重要です。寝袋の肌触りが悪い場合には、かなり眠りずらい。同じ祖座に見えて、硬い、柔らかい、音がする、ツルツルする、引っかかるなど、差異があります。店頭で確認ができる為、基本的には確認をした方がいいです。適当に安価なモノを購入すると苦労します。
中華製の安い寝袋を購入した際には、肌触りが悪くて寝ずらかった覚えがあります。特に寝ている時に耳元にカサカサと音が鳴ると、かなり寝苦しかったです。
登山用寝袋を選ぶときの注意点
登山用寝袋を購入する際には、「有名ブランドを選ぶ」というのを最初はお勧めします。主な視点としては、次のような部分です。
- 快適温度への信頼度(信頼できる規格を通過しているか)
- 想定している温度に対応しているか(-5℃くらいを選ぶと良い)
- Limit温度は絶対に参考にしない
ネット通販で売っている安価なものはISO規格(欧州規格「EN13537」)に準じていません。各社の独自規格を信用しすぎるのは、危ないでしょう。
リミット温度は信用しない
寝袋には、Limit温度があります。これは、一般的に代謝が高く、 寒さに対する耐性が 高い人が、 寝袋のなかで丸まった状態で寒 さを感じることなく睡眠ができるとされる温度とされています。基本的に寝袋は快適温度を信じるべきで、この限界温度は信じないようにしましょう。
また、Limitの下にはextreme温度があります。この温度域になると、対体温症になります。
モンベルシームレスバロウバッグ#3のレビュー
僕が実際に使用してきた登山用3シーズン寝袋として、モンベルのシームレスバロウバッグ#3があります。今回は、この3シーズン用登山寝袋をレビューしていきます。

モンベルシームレスバロウバッグ#3について
これはモンベルが販売している化繊用寝袋です。独自研究しているエクセロフトを使用しています。化繊寝袋としては比較的軽量な部類になると思います。日本の夏場であれば、3000m越えの高山から、冬先の低山まで利用できます。
性能としては次のようになっています。
- 30デニール・スーパーマルチ・ポリエステル・タフタ[はっ水加工]
- 933g(963g)
- ジップは左右選べる
- 快適温度;5℃
- 使用可能温度;0℃
- 適応身長;183cm
- 特殊な編み方による伸縮性
身長が180cm以上ある場合には、シームレスバロウバッグ#3ロングサイズを選ぶことができます。僕は身長が175cm程度ですが、頭側の生地が少し余ります。
モンベルシームレスバロウバッグ#3は寒いのか
スリーシーズン用寝袋だから、冬場に利用すると寒いです。また、秋の高山や残雪期の2000m越えの山々で使用する場合には注意が必要でしょう。PCTで利用していた時も、少し寒さを感じました。着込んで眠っていたこともありますが、朝に外気温が-8℃まで行った時は正直寒かったです。
寝袋の伸縮性は期待しない事
この寝袋にある伸縮性は、そこまで期待できません。最低限、特殊な縫い方による伸縮性を実感することはあります。しかし、昔の寝袋のように胡坐をかけるほどの伸縮性はありません。寝返りを打つ分には十分な伸縮性で、寝袋に入ったまま何かすることを考えなければ十分でしょう。
モンベルシームレスバロウバッグ#3を使う工夫
この寝袋は3シーズン用の登山寝袋としては優秀です。ただ、使用するには、テントやスリーピングシステムでの工夫は必須です。シームレスバロウバッグは、やはりスリーシーズンという事もあり春先などでは次のような工夫が有効です。
- R値の高いマットを使用すること
- 二重構造のテントを使用する
- インナーシュラフを使用する(肌触り面の改善)
- 寝る時の服装
特に、寝る時の服装には注意しましょう。着込んで寝ればよい、という事はありません。適切な服装で眠ることが重要です。
シュラフカバーは使用しない
シュラフカバーに関してですが、あまり意味がありません。結露するばかりで、寝袋のスペックを底上げすることは期待できません。風がテント内に入ってくる場合、その風を防ぐことには使用可能です。
シュラフカバーに関する誤解の一つに、暖かくなるというのがあります。しかし、これは様々な研究結果や、自分の実体験としても無意味でした。内部の水分量が増えてしまい残念ながらダウンが膨らまずに保温力が低下します。
インナー寝袋のすすめ
インナー寝袋を使用する理由は、寝袋の汚れ防止です。ロングトレイルでは、足先が泥まみれになりテント内でそれを落として就寝します。そのため、長期間寝袋を使用すると汚れが気になります。それを防ぐために、僕はインナー寝袋の使用をお勧めします。保温性向上に関しては、対hして意味がないと思われるため、大人しく衣服を1枚重ねるようにしましょう。
モンベルシームレスバロウバッグ#3の評価と感想
評価としては十分お勧めでる、という評価です。記載されている通りの性能を誇り、寝る分には十分なストレッチ性能です。風が強い日には少し寝袋内に風が入る所が気になりました。カウボーイスタイルなど殆どしませんが、肩口やジップ回りから風が入り込みます。
化繊用寝袋であるが、5℃程度でも十分暖かく快適に使用することができました。使用したマットは、FPマットでR値は恐らくですが1から2程度のモノです。あまり良くないR値のマットですが、寝心地は良かったです。
僕がモンベルシームレスバロウバッグ#3を使用する理由

僕がこの寝袋を選択したのは、単純に安くてISO規格と同じ方法で快適温度を測定しているからです。そして、化学繊維の寝袋であればある程度濡れても大幅に性能を劣化させることがないというのも大きな理由でした。一般的に、ダウンの寝袋よりも悪環境で使用しやすく、長期の利用に適していると考えました。雨にぬれたり多少乱暴に扱っても何も気にしなくてもいいのは、とても簡単で良かったです。
実際にPCTで利用してみると化学繊維を使用している人は1割にも満たないごく少数でした。ダウンを使用している方々の話を聞くと、水没しなければ問題ないという事です。テントに穴が開いたり、大雨で陥没した場所に水がたまったり、川の上にテントを張らなければ水没しません。実際の所は、あまり化繊もダウンも気にしなければいいのでしょう。
まとめ
今回は、登山用の3シーズン寝袋であるモンベルシームレスバロウバッグ#3を紹介しました。登山用3シーズン寝袋を選ぶのは難しいです。自分の使用しているモンベルシームレスバロウバッグ#3は化繊寝袋としては非常によくできていると思います。金銭的に余裕がないのであれば、十分におすすめできるものです。
これまでに書いた記事に関して

