登山用浄水器は必要?PCT経験者がおすすめ3製品を比較

レビュー

登山やハイキングを始めると、一度は「山の水ってそのまま飲めるの?」と疑問に思うことがあります。結論から言うと、ロングトレイルや縦走登山をするなら浄水器は必須装備です。

僕自身、国内外のロングトレイルを歩いてきましたが、浄水器なしで長期間行動することは考えられません。今回は浄水器が必要な理由と、実際に使用してきたおすすめの浄水器を紹介します。

登山用浄水器は必用なのか?

日本では日本アルプスのように山小屋が豊富ではない限り、多くの場合で浄水器は必用です。ロングトレイルを歩く際には、必ず持ち歩くべきでしょう。間違っても、川の水を直接飲まないようにしましょう。

山の水は結構汚い

山の水は透き通っていて、時折湧き水に遭遇することもあります。綺麗な湧き水もありますが、中には細菌や寄生虫などが潜んでいるものもあり、直接飲むと下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こすことがあります。実際に、次のようなものが水の中に含まれている可能性があります。

  • エキノコックス
  • 大腸菌
  • カンピロバクター
  • ジアルジア

あくまでここに記載しているのは、よくある細菌です。実際には、まだ多種多様な細菌がいる可能性があります。

エキノコックス

犬やキツネの体内に寄生している寄生虫です。この寄生虫を経口摂取することで発症するのが、エキノコックス症になります。この病気を発症すると、年単位で体内に潜伏し肝機能障害を誘発します。

日本では主に北海道のキツネを介して感染するのが一般的です。キツネ自体は、その主食であるネズミがエキノコックスの感染源となります。

野生動物の排泄物

シカやイノシシ、クマなど。様々な動物の排泄物には、人間にとって有害な多種多様の細菌が含まれています。野生動物が糞尿をしている場所や、死体があった近くの水場は汚染されている事が多いです。

  • 肝蛭(かんてつ)症
  • サルモネラ菌
  • レプトスピラ症

このような細菌を持っており、浄水することなく水を摂取することはこれらの細菌を摂取している可能性があります。

大腸菌

大腸菌は、野生動物や人の排泄が原因であると言われています。感染すると、合併症を引き起こしやすいです。また、下痢の症状や消化器官での異常、腹痛などハイキングや登山では致命傷になりうる症状を発症します。

一見キレイで有名な水場でも、大腸菌が住んでいる可能性はあり「飲むな」と記載されている場所の水は絶対に直接飲まないようにしましょう。

カンピロバクター

発症すると、嘔吐下痢だけではなく発熱などを引き起こします。症状が数日間にわたって続くこともあり、確実にハイキングを続行できる状況ではなくなります。カンピロバクターに関しては、加熱する事での殺菌消毒が可能です。

浄水器は完璧に安全なのか?

各種メーカーが謳っている通り、99%近くの除菌を可能としています。現在流通している有名メーカーの浄水器は、高い除去性能を持っていると言えます。

僕自身も国内外で長年使用していますが、浄水が原因と思われる体調不良を経験したことはありません。

除菌方法は基本的にろ過を行うことで実現しています。ロングトレイルをしている時には、途中でろ過装置を洗浄する必要があるでしょう。

登山用浄水器の選び方とおすすめ

登山用浄水器は購入を検討している方もいると思います。今回は、最初に登山用浄水器の選び方を紹介します。その後、おすすめの浄水器であるSawyerとカタダイン(BeFree)、プラティパスの紹介をしていきます。

大手三社から選ぶのが安心安全

個人的話になりますが、「Sawyer」「カタダイン(BeFree)」「プラティパス」の中から選ぶと良いです。この三ブランドの製品はどれも完成度が高く世界中のハイカーが利用しています。そのため、信用できるし信頼できます。

個人的な比較表は下記のとおりです。

製品重量流量洗浄ペットボトル互換
Sawyer Squeeze
BeFree
QuickDraw

僕は日本の安い浄水器を一時期利用していました。お腹を下す事はなかったのですが、浄水速度と頑強さという所では、信頼度がありません。PCTを歩いている途中で浄水速度が急激に悪化し、1Lの水を浄水するのに30分くらいかかるようになりました。

個人的なおすすめ表

製品重量流量メンテ互換性おすすめ度
Sawyer Squeeze★★★★★
BeFree★★★★☆
QuickDraw★★★★☆

利便性の良さの観点から、個人的にはSaeyerがおすすめです。流量ではBeFreeですが、市販ペットボトルとの接続などの難があります。

Sawyer

PCTを歩いている時に一番人気だったのが「Sawyer」です。世界中を歩き回っているハイカーや、トリプルクラウナーの方々も、使用していました。入手性が高く壊れずらく、洗浄などの手入れをこまめに行えば、劣化することも少ないそうです。僕は途中からこの浄水器を使用していましたが、浄水速度が速く頑丈で、とても便利に感じました。

  • 浄水速度が速い
  • フィルター洗浄が容易
  • 何処でも売ってる
  • ペットボトルに取り付け可能
  • 長く使える

Sawyerを使用しているハイカーの中で「長く使える」というのは、とても多くの意見でした。壊れずらく、洗浄しやすく、一般タイプのペットボトルに取り付けできるのは大きなメリットです。

非凡であるが故の便利さ

Sawyerは、他の浄水器のようにとがった特徴はありません。しかし、浄水速度が遅い事もなく、かといって手入れのしやすさが段違いという事もなく、専用のシステム構築ができるわけでもないです。しかし、どの項目をとっても80点を安定して取れるという点が一番優れているように思います。

浄水器を洗浄する際には専用の注射器が必要ですが、ロングトレイル中にあるボックス内に大量に捨ててあります。多くのハイカーはそれを洗浄して使用しています。

Sawyer miniは壊れやすい

一方で、同じSawyerでも、Sawyer miniを使うハイカーは故障に悩まされていました。主な故障原因は「パッキン」でした。このパッキンが簡単に外れる、割れるなどの問題が起こることがあり、長期で使うほどその問題は顕著になります。ハイカーボックスに投げ入れられている事も多く、「壊れた」「浄水されない」などの話も聞きました。

カタダイン(BeFree)

恐らく、一番早く浄水出来て手入れが簡単なのが、カタダインのBeFreeです。他の浄水器と比較しても、浄水速度が速いです。使用してみると、握った瞬間に即座にろ過されて飲めるようになる感覚です。大きな抵抗を感じる事もなく、非常に使い勝手がいいです。

また、フィルターがむき出しになっている構造であるため、簡単に洗浄をすることができます。フィルター洗浄は定期的に行う必要があるため、意外と重要な要素です。

キャップの口が専用品のみ

接続できるのが、専用のキャップサイズのみである、というのが問題です。専用サイズであるため、水を入れる容器側が破損した場合の危機管理が難しくなります。ウォーターキャリーを定期的に買い替えするには、少々値が張ります。

多くのハイカーは、BeFree購入時の付属品を使用していました。または、Cnocを利用しているハイカーも少なくないです。

ブラスチックの味がするってホント?

BeFree利用者の中には、「浄化した水がマズい」という意見があります。僕が使用した感じは、その味の変化には気が付きませんでした。一応、同じ水場で同じ時間に隣で採取した水で評価しています。

プラティパス クイックドローマイクロフィルター

プラティパスは軽量性を求めているハイカーで使用している人が多い印象を受けました。ウォーターキャリーと一緒に購入したという人も多くいます。利用している方々の意見を聞いてみると次のような感じでした。

  • プラティパス他の製品と連結しやすい
  • 簡単に浄水できる
  • フィルターが洗浄しやすい
  • 水の味が良い気がする

僕は正直水の味はよく分かりませんでした。ただ、美味しいらしいです。

フィルター洗浄が非常に簡単

バックラッシュと呼ばれれるフィルター洗浄作業が、非常に簡単です。きれいな水の入った袋やペットボトルに接続して、振るだけで済みます。Sawyerは、専用の注射器とチューブを使用して作業をする必要があり、こちらの方が圧倒的に簡単です。

Sawyerが一番お勧めの浄水器

「頑丈で使い勝手がいい」という理由でSawyerがおすすめです。特に変な味をしてると感じたこともないし、浄水速度も速いと思います。BeFreeが最速であると思いますし、システムの構築を考えればプラティパスを持つのもよいと思います。水筒などとの連携を考えるとやはり強いです。

ただ、汎用性と入手性が高い。そして、頑丈であることから僕はSawyerがおすすめです。途中で壊れると一大事になりますし、たとえ壊れても買い替えるのは浄水器のみで済みます。BeFreeの場合、浄水器よりも先に専用のウォーターキャリーが破損することが多いです。

まとめ

今回は、登山用の浄水器の話をしました。個人的なおすすめは「Sawyer」の浄水器です。しかし、Sawyer以外にもBeFreeなど様々な選択肢があります。今持っている装備に合わせて自分好みの製品を選ぶと良いでしょう。

水をそのまま飲むと非常に危ない状況になることがあります。くれぐれも、そのまま飲む事の無いように注意し、安全に登山やハイキングを楽しんでください。

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