エバニュー トレイルマットの酷使レビュー|100と180の違いと選び方

レビュー
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エバニューの「トレイルマット100」と「トレイルマット180」を、実際のロングトレイルや野宿で長期間使用してきました。僕が180を使用した期間は、PCTで130日、野宿で10日、四国遍路で26日。合計166日です。

100も国内の縦走やロングトレイルで約50日使用しています。どちらも厚さ9mmという非常に薄いマットですが、僕はこれまで大きな不満を感じることなく使ってきました。

この記事では、トレイルマット100・180を長期間使った僕が、レビューしながら実際にどちらがいいのか紹介します。

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結論:僕なら寝るためにはトレイルマット180を選ぶ

最初に、100と180の違いを簡単にまとめます。僕がメイン使用したのは180cmモデルで、この方が便利でした。

トレイルマット100トレイルマット180
サイズ100×50cm180×50cm
厚さ9mm9mm
重量約180g約320g
カット基本的に不要自分に合わせてカット可能
カバー範囲背中〜腰・尻周辺肩から足元までカバー可能
収納性比較的扱いやすいやや扱いにくい
ザック内での使用〇△
座布団としての使用◎○
寝具としての使いやすさ○◎
僕の用途ザックのフレームなど就寝用

僕自身は、寝るためのマットとして使うなら180を選びます。理由は単純で、足元までマットがあるからです。僕はマットがない状態で寝ると踵が痛くなることがあります。

そのため、100cmのマットを使う場合は、腰や踵が地面に直接当たらないように寝る姿勢を少し意識する必要がありました。180cmなら、必要な長さまでカットしても踵までしっかり覆えます。

一方、ザックの中に入れてフレームとして使うなら100cmの方が扱いやすいです。

つまり、「寝るためなら180」で「軽さや収納性、ザックのフレームとしての使いやすさなら100」というのが、僕の使い分けです。

エバニュー トレイルマットとは?

トレイルマットは、エバニューから販売されているロールタイプのクローズドセルマットです。

厚さは9mm。一般的なクローズドセルマットと比べると、かなり薄い部類に入ります。公式では、100cmモデルが1,000×500×9mm、約180g。180cmモデルが1,800×500×9mm、約320gとされています。

素材はいずれも発泡ポリエチレンです。また、メーカーは100cmを「肩口からお尻まで」、180cmを「全身をカバーするサイズ」としています。ここで重要なのは、このマットにはR値が公表されていないことです。

そのため、「R値○○だから何℃まで使える」という評価はできません。僕自身も温度計を使ってマット単体の断熱性能を測定したわけではありません。

ただ、実際にPCTのシエラ区間で氷点下になる環境でも使用しましたが、マットが原因で寒さを感じたということはありませんでした。これはあくまで僕の使用環境での体感です。実際にレビューしていきます。

9mmでも寝心地は十分だった

初めてこのマットを見ると、おそらく多くの人が、「薄くない?」と思うはずです。

僕も最初はそう思いました。厚さ9mm。エアマットや厚手のクローズドセルマットと比べれば、明らかに薄い。ところが、実際にPCTや四国遍路で毎日使ってみると、僕にとっては十分でした。

PCTで130日。野宿で10日。四国遍路で26日。合計166日。

毎晩使ってきましたが、寝苦しくて困るということはありませんでした。もちろん、どんな場所でも快適という意味ではありません。大小の石がある場所では、石の存在が分かります。

特に尖った石の上にマットを敷けば、普通に刺激が伝わってきます。寝返りを打ったときに、腰や肩に痛みを感じることもありました。だから僕は、マットの性能だけで寝心地を決めるのではなく、寝る場所を選ぶことも重要だと考えています。

寝返りは普通にできる

薄いマットなので、「寝返りができないのでは?」と思う人もいるかもしれません。僕は普通に寝返りを打てました。ただし、マットの幅は50cmです。大きく寝返りを打ったとき、肩幅が広い人は少し狭く感じる可能性があります。

僕自身は特に問題ありませんでしたが、体格によっては気になる部分だと思います。また、寝返りを打った際にマットから身体がはみ出せば、その部分は当然ながら地面の影響を受けます。

そのため、僕は「マットが厚いから快適」という考え方だけではなく、自分がどこで、どう寝るのかをセットで考えています。

100cmのレビューとメリット

トレイルマット100の大きなメリットは、そのまま使えることです。100×50cmなので、長さを自分で調整する必要がありません。肩から腰、あるいは尻周辺をカバーする使い方なら、これで十分です。

僕も国内の縦走やロングトレイルで約50日使用しました。軽量化を優先するなら、100cmという長さは非常に魅力的です。また、ザックの背面に入れたり、ザック内部でフレームのように使ったりする場合にも扱いやすい。

僕自身、マットをザック内に入れてフレームとして使うことがあります。この使い方なら100cmの方が無難です。180cmを丸めてザックの中に入れると、マットがザック内部で何周もすることになります。

すると、マットそのものがかなりのスペースを占領します。せっかくのザック容量を活用しにくくなるので、僕ならフレーム用途では100cmを選びます。

100cmの弱点は足元がないこと

100cmを使っていて僕が気になったのは、やはり足元です。僕はマットがない状態で寝ると踵が痛くなることがあります。そのため、100cmを使うときは、腰や踵が地面に直接当たらないように少し姿勢を意識して寝る必要がありました。

もちろん、これは僕の身体と寝方の話です。踵が気にならない人なら、100cmでも特に問題ないでしょう。しかし、僕にとっては足元までマットがあることが重要でした。

そのため、寝具として使うなら180cmの方が満足度が高かったです。

180cmのレビューとメリット

180cmの面白いところは、「180cmのまま使う必要がない」ことです。僕の身長は173cmですが、現在は約160cmにカットしています。頭には枕を使うため、頭部までマットで覆う必要がないからです。

僕の場合は、肩から踵までを基準に長さを決めました。これは身長だけを基準にするより分かりやすいと思います。

  1. マットを購入したら、実際に寝転んでみる。
  2. 「肩から踵まで何cmあるか」を測る。
  3. そして、その長さを基準にカットする。

これなら、自分に必要な長さを判断できます。僕の場合は173cmの身長で約160cmでした。もちろん、寝相や身体の大きさによって必要な長さは変わります。

寝返りを大きく打つ人や、足元まで余裕を持たせたい人なら、もう少し長く残してもいいでしょう。

180cmにして良かったと思う理由

僕が180cmを使っていて一番良かったと思うのは、やはり踵まで覆えることです。マットがない地面に直接踵を置くと、僕は痛みを感じます。そのため、寝る場所だけでなく、身体の位置まで気にする必要がありました。

180cmを160cm程度にカットしてからは、肩から踵までマットの上に収まります。その結果、寝るときに、「踵が地面に当たらないようにしよう」と意識する必要がなくなりました。

これは小さな違いに見えるかもしれません。しかし、毎日使う寝具では、この小さな違いが意外と大きい。

だから僕は、100cmより180cmを選ぶようになりました。

ただし180cmには収納性という弱点がある

180cmを使う上で、一番面倒なのが収納です。これは正直に言って、かなり面倒です。毎朝、僕はこのマットと格闘していました。ロールマットなので、どうしても収納時にかさばります。

適当に丸めてザックに入れようとすると、「入らない」となることがあります。

  • 最初にマットを取り付ける
  • ザックを体重をかけて圧縮する
  • マットをしっかり丸めてから入れる

など、工夫しながらパッキングしていました。蛇腹状に折りたためるクローズドセルマットなら、折りたたんだ状態で形が決まるため、収納時の扱いやすさでは有利です。

ロールタイプであることは、トレイルマットの明確な弱点だと思います。ただ、僕の場合はそれを分かったうえで180cmを使っています。なぜなら、寝るときの使いやすさを優先したからです。

耐久性は正直あまり高くない

もう一つ、このマットを長期間使っていて感じた弱点があります。耐久性です。

僕はPCTや野宿、四国遍路などでかなり雑に扱ってきました。

  • 木に引っ掛ける
  • 棘に当たる
  • 岩に接触する
  • 角が潰れる
  • 表面に傷が付く

といったことがありました。実際、いくつかのへこみや傷があります。角が潰れて破れてしまっているところもあります。それでも、この記事を書いている現在も現役です。

そして意外だったのが、破損した後も寝ることに関して大きな問題がなかったことです。明確にクッション性が低下したと感じる部分もありませんでした。もちろん、新品と全く同じ状態だとは言いません。

しかし、僕の使い方では、多少傷が増えても寝具としての役割を失うほどではありませんでした。このあたりは、かなり面白い特徴だと思っています。

壊れたら終わり、ではなかった

クローズドセルマットなので、エアマットのように「穴が開いたから空気が抜けて使えなくなった」という壊れ方ではありません。表面が傷ついたり、へこんだりしても、その部分を踏んだときに多少状態が変わるだけです。

僕の個体では、傷やへこみが増えても、そのまま使い続けることができました。PCTを130日歩き、さらに野宿や四国遍路でも使っています。それでも現在も現役です。

この「雑に扱って傷が増えても、とりあえず寝るためには使える」という性質は、ロングトレイルでは意外と大きなメリットだと思います。

氷点下でも寒さは感じなかった

トレイルマットについて考えるとき、どうしても気になるのが断熱性です。このマットはR値が公表されていません。そのため、数値で他のマットと断熱性能を比較することはできません。

僕も、「R値が○だから○℃まで大丈夫」という使い方はしていません。ただ、実際にPCTのシエラ区間で氷点下になる環境でも使用しました。そのとき、マットが原因で寒いと感じることはありませんでした。

もちろん、寝袋やウェア、テントなど他の装備も含めた結果です。また、僕の体感なので、この経験だけから「氷点下でも使用できる」と断定することもできません。

それでも、9mmという薄さを考えると、僕にとっては十分な断熱性でした。

冬や秋には「ブースト用」として使うのもあり

僕なら、このマットを冬山や秋口に使う場合、単体のメインマットとして考えるより、エアマットなどに追加するブースト用マットとして使うことを考えます。

この用途では、トレイルマットの軽さとサイズが活きます。一枚追加するだけなので、厚手のマットをもう一枚持つよりも重量を抑えやすい。また、クローズドセルマットなので、万が一エアマット側にトラブルがあっても、最低限のクッションとして使えます。

ただし、これも「この組み合わせなら何℃まで使える」という話ではありません。実際の断熱性能は、マットの組み合わせだけでなく、寝袋、地面、テント、衣類、体質などにも左右されます。

余った部分も無駄にならなかった

180cmを約160cmにカットしたことで、余った部分が20cmほどできました。僕はこれを座布団として使いました。PCTの途中までは、自分で使っていました。

すると、途中で一緒に歩いていた友人が、「これいいなぁ!」と言いました。そこで、その余ったマットをプレゼントしました。彼女はその後も最後まで使っていたそうです。

休憩するときのマットとして使っていたほか、枕元に敷いたり、踵を守るために使ったりしていたとのことでした。これは僕自身も面白い使い方だと思いました。

マット本体を軽量化するためにカットしても、その端材を完全に捨てる必要はありません。下記のような応用があります。また、小分けにした方が片付けも容易です。

  • 座布団
  • 踵の保護
  • 枕元の補助
  • テント内の小物置き

トレイルマット100とトレイルマット180、どちらを選ぶ?

ここまで使ってきた僕は基本的に180を選択します。しかし、実際には現在自分が持っている物と組み合わせたり、自分好みに使いたいというのもあります。あくまで一例ですが、紹介していきます。

トレイルマット100が向いている人

100cmを選ぶなら、「とにかく軽くしたい」という人に向いていると思います。

  • ザック内のフレームとして使いたい
  • 座布団としても使いたい
  • 背中〜腰だけ保護できればいい
  • 足元は気にならない
  • 収納性を重視したい
  • できるだけ荷物を小さくしたい

という人です。僕自身、ザックのフレームとして使うなら100cmを選びます。180cmではザックの中で何周もするため、容量をかなり使ってしまうからです。

トレイルマット180が向いている人

一方、180cmは、「軽量なマットが欲しいけれど、足元まで欲しい」という人に向いています。

  • 踵が痛くなりやすい
  • 足元までマットが欲しい
  • 自分の身体に合わせてカットしたい
  • 寝心地と軽量性を両立したい
  • 余った部分を座布団などに使いたい

という人なら、180cmの方が使いやすいでしょう。僕自身はこちらです。173cmの僕は約160cmにカットして、肩から踵まで覆うようにしています。

僕なら100より180を選ぶ

ここまで使ってきた経験から、これからトレイルマットを購入するなら、僕は100より180を選びます。理由は、価格差を考えても180のほうが使い道を広げやすいからです。

100は軽く、ザックのフレームとして使う場合にも扱いやすいサイズです。実際、僕も100cmのトレイルマットを国内のロングトレイルなどで使ってきました。一方で、寝るためのマットとして考えると、100cmではどうしても足りない部分があります。

僕の知り合いにも、最初は100cmのマットを使っていた人がいました。100cmのマットだけでは足元までカバーできないため、別の100cm程度のマットと組み合わせて使っていました。

また、腰まわりのクッション性を高めるために、マットを重ねて使っているようでした。もちろん、こうした使い方もできます。ただ、そこまでしてクッション性や断熱性を補うのであれば、僕ならエアマットを選びます。エアマットのほうが、クッション性や断熱性を確保しやすく、寝心地も良くなるからです。

クローズドセルマットを選ぶ理由は、何よりも「多少寝心地を犠牲にしてでも、軽さや壊れにくさ、扱いやすさを優先したい」というところにあります。

パンクを気にせず雑に扱えて、軽く、すぐに広げられるほうがいい。僕はそういう人にクローズドセルマットをおすすめします。そして、その条件に当てはまるなら、僕は最初から大きめの180cmを選ぶことをおすすめします。

長すぎると感じるなら、あとから切ればいいからです。僕自身、180cmを約160cmにカットして使っています。頭の部分は枕を使うため必要ありません。実際に寝転んで、肩から踵までの長さを測ってみれば、自分に必要な長さの目安が分かります。

さらに、切り落とした部分は無駄になりません。僕の場合は、切り取った部分を休憩時のシートとして使っていました。PCTの途中では、それを見た知り合いが「これいいなぁ!」と言ったので、そのまま譲ったところ、彼女も最後まで使っていました。

つまり180cmを買えば、

  • そのまま長めのマットとして使う
  • 自分の体格に合わせてカットする
  • カットした部分を座布団や休憩用マットとして使う
  • ザックの中でフレームとして使う

といった使い方ができます。

もちろん、180cmをザックのフレームとして使う場合は、巻いた状態でもかなり場所を取ります。僕自身、ザックの中に入れてフレームとして使うことはありますが、この用途なら100cmのほうが扱いやすいと感じています。

それでも、寝ることを主目的にするなら180cmのほうが応用が利く。僕なら、価格差を考えても180cmを選びます。

逆に、最初から「腰から上だけをマットにすればいい」「できるだけ小さくしたい」「ザックのフレームとして使いたい」という目的がはっきりしているなら、100cmを選ぶ理由もあります。大切なのは、クローズドセルマットに何を求めるかです。

  • 寝心地や断熱性を優先するならエアマット。
  • 多少の硬さを許容して、軽さや耐久性、扱いやすさを優先するならクローズドセルマット。

そしてクローズドセルマットを選ぶなら、僕は小さいサイズから始めるより、大きめのサイズを買って、必要に応じて自分でカットするという選び方をおすすめします。

まとめ

エバニューのトレイルマットは、厚さ9mm。数字だけを見ると、かなり薄いマットです。実際、尖った石の上では石の存在が分かりますし、寝る場所が悪ければ肩や腰に痛みを感じることもあります。

ロールタイプなので収納性にも弱点があります。尖った木や岩に引っ掛ければ傷やへこみもできます。それでも僕は、このマットを長期間使ってきました。

180cmはPCTで130日、野宿で10日、四国遍路で26日。合計166日です。100cmも国内の縦走やロングトレイルで約50日。そして、傷やへこみができた現在も180cmは現役です。

僕にとって、このマットの魅力は、「薄いのに、長期間の旅で普通に寝ることができる」ことでした。特に180cmを約160cmにカットして、肩から踵まで覆う使い方は気に入っています。

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