モンベル アルパインパック60とチャチャパック60を徹底比較|どっちを選ぶ?

レビュー

登山用ザックを探していると、多くの人が悩むのが「アルパインパック」と「チャチャパック」ではないでしょうか。どちらもモンベルを代表するザックであり、テント泊や縦走、ロングトレイルまで対応できる人気モデルです。

僕自身も購入前は最後までこの2つで悩みました。店舗で実際に両方を背負い比べ、最終的に選んだのはアルパインパック60です。

これから60Lクラスのザックを購入しようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

【モンベル】アルパインパック 60
ロールアップシステムと専用のアクアバリアサックを備え、優れた操作性と防水性を実現したバックパックです。スリムなシルエットながらも、高い安定性を実現したモデルです。狭い山道でも邪魔になりにくく、スムーズな歩行が可能。取り外してショルダーポーチ...
【モンベル】チャチャパック 60
大容量ポケットや、取り外してアタックザックとしても利用できるトップリッドなど、充実した機能性を持つ大型バックパックです。2、3泊程度のテント泊山行に適した容量です。ショルダーハーネスの取付位置を変えることで背面寸法を調節し、体格に合わせて簡...

アルパインパック60・チャチャパック60比較早見表

「結局どっちがおすすめ?」という人向けに、最初に結論だけ確認できる一覧です。あくまで個人的な感想です。

比較項目アルパインパック60チャチャパック60
おすすめ度★★★★★★★★★☆
長距離縦走・ロングトレイル
テント泊
日帰り登山
荷物へのアクセス
ポケットの多さ
外付けのしやすさ
防水性能◎(アクアバリアサック)○(レインカバー)
シンプルさ
汎用性
  • 長距離を歩くならアルパインパック60
  • 一つのザックで何でもこなしたいならチャチャパック60

※詳しい理由は本文で実体験を交えながら解説しています※

アルパインパック60とチャチャパック60を比較した結論

どちらも非常に完成度の高いザックですが、向いている人は少し異なります。

比較項目アルパインパック60チャチャパック60
背負い心地★★★★★★★★★☆
長距離歩行★★★★★★★★★☆
機能性★★★☆☆★★★★★
荷物へのアクセス★★★☆☆★★★★★
防水性★★★★★★★★☆☆
汎用性★★★☆☆★★★★★
シンプルさ★★★★★★★★☆☆

結論を一言で言えば、「長距離を歩くならアルパインパック60、多用途に使うならチャチャパック60」というのが僕の答えです。

チャチャパック60は非常に多機能で、登山初心者からベテランまで幅広く使いやすいモデルです。一方で、アルパインパック60は必要最低限の機能だけを備えたシンプルな設計となっており、その分だけ長距離歩行に集中できます。

僕が最終的にアルパインパック60を選んだ理由は、この「シンプルさ」にありました。

私がアルパインパック60を選んだ理由

この記事を書くにあたり、一つお伝えしておきたいことがあります。僕はチャチャパック60を所有していません。しかし、購入前には店舗で何度も比較し、実際に荷物を入れた状態で背負わせてもらいました。

その結果、最終的にアルパインパック60を選びました。そして、その判断が間違っていなかったと感じるほど、このザックと一緒に多くの山を歩いてきました。

  • アルプス縦走
  • 国内ロングトレイル
  • PCT(約4,260km)
  • 四国遍路
  • 数え切れないテント泊旅

累計すると約6,000km以上になります。だからこそ、この記事ではスペック表だけを比較するのではなく、「実際に長期間使った結果どうだったのか」という視点で解説していきます。

アルパインパック60に関する詳細なレビュー記事に関しては下記記事を参考にしてください。

アルパインパック60とチャチャパック60を徹底比較

まずは基本スペックを比較してみます。

項目アルパインパック60チャチャパック60
容量約60L約60L
用途テント泊・縦走・日帰り登山テント泊・縦走・日帰り登山
背面長調整可能可能
レインカバーなし(アクアバリアサック採用)付属
ポケット数少なめ多い
外付け性能必要最低限豊富
防水性高い標準的
自立性する難しい

数字だけを見ると大きな違いはありません。しかし、実際に使ってみると設計思想はまったく異なります。

  • チャチャパック60は、「誰でも使いやすいオールラウンダー」。
  • アルパインパック60は、「効率よく歩くこと」に重点を置いたザックです。

この違いは、実際に荷物を詰めて何日も歩くと、はっきりと感じられるようになります。

背負い心地に大きな差なし

購入前に最も気になっていたのが、背負い心地でした。結論から言えば、両モデルとも非常に優秀です。モンベルらしく腰へ荷重をしっかり分散してくれるため、60Lクラスとしては非常に快適に歩けます。

ただし、約10kgの荷物を入れて比較した際、僕はアルパインパック60の方がわずかに安定していると感じました。

構造自体は非常によく似ていますが、アルパインパック60の方が荷物が身体に密着し、肩や首周りの自由度が少し高い印象です。この差は日帰り登山では気にならない程度かもしれません。

しかし、何十日、何百日と歩き続けるロングトレイルでは、小さな違和感が大きな疲労につながります。僕がアルパインパック60を選んだ理由も、この「ほんのわずかな違い」が決め手でした。長距離を歩けば歩くほど、ザックの存在を意識しなくなることが重要だからです。

アルパインパック60は「引き算」、チャチャパック60は「足し算」のザック

この2つのザックを比較していて感じたのは、どちらが優れているかではなく、設計思想そのものが異なるということです。多用途のチャチャパックと、シンプルイズベストを追求したアルパインパックです。

ロングトレイルに向いているのは、恐らくチャチャパック。キツイ登山道や少々危険の伴う所を歩くのであれば、アルパインパックになると思います。

チャチャパックの設計思想

チャチャパック60は、多くの登山者が使いやすいように考えられています。

  • 豊富なポケット
  • 外付けしやすいアタッチメント
  • レインカバーの標準装備
  • 荷物へのアクセスの良さ

など、最初から「あったら便利」が数多く盛り込まれています。自分でカスタムしたり、使いやすいように考える必要はあまりないです。

アルパインパック60の設計思想

余計なポケットは少なく、外付けも最低限。収納方法も非常に割り切った設計になっています。初めて店頭で比較したときは、「ずいぶんシンプルだな」というのが率直な印象でした。

  • 外付け用のポケットなし
  • 最低限の雨蓋
  • アクアバリアサックで内部で完全防水
  • スリムな形状

このシンプルさこそが、最終的にアルパインパック60を選んだ理由でもあります。ロングトレイルでは、外付けをするのが多いですがその選択は危険もはらんでいます。

長距離を歩くと、人は「面倒くささ」に負ける

これはPCTを歩いて改めて実感したことです。歩き始める前は、思い違いをしていました。「ここにこれを付ければ便利そう」「ポケットが多い方が使いやすそう」「アクセスは豊富な方がよい」と思っていました。

ですが、毎日20〜40km歩き続ける生活になると、その考えは少しずつ変わっていきます。「雨具はどこにしまったっけ?」「補給食はどのポケットだったかな?」「使わない装備を外付けしたまま歩いている」そんな小さなことが積み重なり、やがてストレスになります。

ロングトレイルでは、一日に何十回もザックを下ろし、荷物を出し入れします。だからこそ、「選択肢が多いこと」が必ずしも正解ではありません。僕は山の中では、人は思っている以上に面倒くささに負けることを知っていました。

だからこそ、必要な物だけを決まった場所へ収納するアルパインパック60の方が、自分には合っていると判断しました。

多用途に使うならチャチャパック60がおすすめ

もちろん、だからといってチャチャパック60が劣っているわけではありません。むしろ、多くの登山者にとってはチャチャパック60の方が使いやすいでしょう。

  • テント泊
  • 小屋泊
  • 雪山
  • 日帰り登山
  • 写真撮影を楽しむ登山
  • 冬装備を外付けしたい人
  • 国内外のロングトレイルで遊びたい人
  • 自分でカスタムをほとんどしない人
  • 多機能を使いこなせる人

こうした幅広い用途では、チャチャパック60の豊富な機能が大きな武器になります。荷物へのアクセスもしやすく、「あと少しここに収納があれば」という不満もほとんどありません。

オールラウンドに一つのザックで済ませたいのであれば、チャチャパック60を選んでも後悔することは少ないと思います。

レインカバーは万能ではない

「チャチャパック60にはレインカバーが付いているから、雨でも問題ないのでは?」

そう思う方もいるでしょう。もちろん、日本の一般的な登山では大きな問題にはなりません。しかし、レインカバーには弱点があります。

  • 強風で外れたり破れたりする
  • 横殴りの雨では浸水することがある
  • 背面から水が入り込むことがある
  • 渡渉ではほとんど役に立たない

そのため、長期間歩くロングトレイルでは、防水スタッフバッグやライナーを併用するハイカーがほとんどです。アルパインパック60は、その考え方を最初から取り入れた設計になっています。

また、唐突な雨に降られるときには態々レインカバーをつける必要もあり面倒です。

防水性能はアルパインパック60が圧倒的に有利

僕が両者の最も大きな違いだと感じたのが、防水性能です。アルパインパック60は、ザック内部にアクアバリアサックを備えています。つまり、荷物そのものを完全防水にできる構造です。

一般的なザックでは、外側にレインカバーを被せて雨を防ぎます。もちろん通常の登山であれば、それで十分です。しかし、長距離トレイルでは状況が変わります。数時間雨の中を歩き続けることもありますし、川を渡る場面では腰近くまで水に浸かることもあります。

レインカバーは雨には強いものの、水の中へ入れば隙間から浸水する可能性があります。実際にPCTでも、渡渉のたびに荷物が濡れないか気を遣う場面がありました。その点、アルパインパック60は内部で完全防水になるため、寝袋や着替えを安心して収納できます。

これは日本の登山だけでは少しイメージしにくいかもしれませんが、ロングトレイルでは非常に大きな安心感になります。

収納力に違いはある?

容量はどちらも約60Lなので、基本的な収納力に大きな差はありません。テントや寝袋、マット、数日分の食料を収納することは、どちらのザックでも可能です。違いが出るのは、「どこへ収納するか」という点です。

  • チャチャパック60はポケットが多く、小物を整理しやすい反面、収納場所が分散します。
  • アルパインパック60は、メイン室へまとめて収納するシンプルな構造です。

この違いは好みによる部分もありますが、私は歩きながら「迷わない」ことを重視したかったため、アルパインパック60の収納方法の方が使いやすいと感じました。

アルパインパック60のメリット・デメリット

メリット

  • 約6,000km使用しても信頼できる高い耐久性
  • 荷物が身体に密着し、長距離でも安定感が高い
  • アクアバリアサックによる高い防水性能
  • シンプルな構造で荷物管理がしやすい
  • 無駄な機能が少なく、ロングトレイル向き

デメリット

  • ポケットが少ない
  • 荷物へのアクセスはあまり良くない
  • 外付けには向いていない
  • 初心者にはシンプル過ぎると感じることもある

アルパインパック60の総評

最も評価しているのは、「歩くこと」に集中できることです。アルパインパック60には便利な機能はあまりありません。しかし、その代わりに歩行の邪魔になるものもありません。

毎日何十kmも歩くロングトレイルでは、この「余計なことを考えなくて済む」というメリットは想像以上に大きく感じます。初めてテント泊をする方や、いろいろな登山スタイルを楽しみたい方は、少し物足りなく感じるかもしれません。

しかし、そのシンプルさが長距離では武器になります。

チャチャパック60のメリット・デメリット

メリット

  • ポケットが豊富
  • 荷物へのアクセスが良い
  • 外付けしやすい
  • 多機能で幅広い登山に対応
  • 初心者でも使いやすい

デメリット

  • ポケットが多く収納場所が分散する
  • ロングトレイルでは機能を持て余す可能性がある
  • 防水性能はアルパインパック60ほど高くない
  • 自立しない

チャチャパック60の総評

チャチャパック60は「迷ったらこれを選べば間違いない」と言える完成度があります。日帰りからテント泊、雪山まで幅広く対応できるため、一つのザックでさまざまな山へ行きたい人には非常に魅力的です。

防水性に関しても、嵐の中歩くなどの強行をしなければ問題ありません。テンクラCなどで無理をしないように心がけていれば、早々困る事やスペック不足に悩まないでしょう。ただ、僕は実用をしたことがないので、どのくらいの引き裂き耐性があるのかは不明です。

アルパインパック60がおすすめな人

僕は次のような人にはアルパインパック60をおすすめします。

  • ロングトレイルを歩きたい
  • PCTやお遍路のような長距離を考えている
  • 頑丈でなかなか壊れない
  • 荷物をシンプルにまとめたい
  • 防水性能を重視したい
  • 一度荷物を詰めたら、途中で頻繁に取り出さない

「便利さ」よりも「歩きやすさ」を優先するなら、アルパインパック60は非常に満足度の高いザックです。

チャチャパック60がおすすめな人

次のような人にはチャチャパック60の方が向いています。

  • 初めて60Lザックを購入する
  • 日帰りからテント泊まで幅広く使いたい
  • 荷物へのアクセスを重視する
  • 外付け装備を活用したい
  • 一つのザックで様々な山へ行きたい

汎用性ではチャチャパック60に軍配が上がります。登山スタイルがまだ定まっていない方にも選びやすいモデルです。

アルパインパックとチャチャパックQ&A

ココでは簡単にですが、よくある質問に答えていくことにします。僕の場合はチャチャパックを実践で長期にわたって使用したことはないです。そこだけ注意してください。

Q. アルパインパック60とチャチャパック60では背負い心地はかなり違いますか?

いいえ。

実際に背負って比較しましたが、大きな差はありませんでした。ただし約10kg程度の荷物では、アルパインパック60の方が荷物が身体へ密着し、長距離では安定感が高いと感じました。

Q. テント泊初心者にはどちらがおすすめですか?

初心者であればチャチャパック60の方が扱いやすいでしょう。多機能でポケットが多い分、荷物整理もしやすく、多様な登山へ対応できます。最初はモノも多い為、チャチャパックのような使い勝手に飛んだ商品の方が、僕はお勧めできます。

Q. ロングトレイルならどちらを選びますか?

僕なら迷わずアルパインパック60を選びます。実際に約6,000km歩いた経験からも、このザックには十分な信頼を置いています。シンプルで壊れにくく、防水性能にも優れているため、長期間歩くほど良さを実感できます。

チャチャパックを選ばない理由は、その使い勝手の良さです。僕は面倒なことが苦手なので、整理整頓をきれいに分けるよりは、適当にザックに入れて終わらせる方が簡単で済みます。

Q.コスパが良いのはどっちなのか?

正直、コストパフォーマンスに関してはどちらも変わらないと思います。

どの程度の期間使えるのかというのも重要な判断基準ですが、モンベル製品です。加水分解が発生して手遅れになるまでは、何年にもわたって長らく使用できると思います。

まとめ|今でもアルパインパック60を選ぶ

アルパインパック60とチャチャパック60は、どちらも完成度の高いザックです。どちらが優れているというより、「どんな登山をしたいか」で選ぶべきモデルが変わります。実際に約6,000km歩いた今でも、「あのときアルパインパック60を選んで良かった」と感じています。

もちろんチャチャパック60も非常に魅力的なザックです。しかし、僕が目指していたのは「たくさん機能があるザック」ではなく、「毎日背負い続けても疲れないザック」でした。もしこれからロングトレイルや長期縦走に挑戦したいのであれば、アルパインパック60は十分に候補へ入れる価値があります。

一方で、一つのザックで様々な山へ行きたいのであれば、チャチャパック60は非常に満足度の高い選択になるでしょう。

これまでに執筆してきた記事に関して

タイトルとURLをコピーしました