登山でクッカーを洗う方法|山での洗い物を楽にする道具と注意点

知識や経験
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登山で料理をした後に面倒なのが、クッカーの後片付けです。水は貴重ですし、使った水をそのまま沢や川に流すこともできません。特に油や食べ物のカス、洗剤が混ざった水を水源へ流すのは避ける必要があります。

だから僕は、登山でクッカーを洗うときには、できるだけ水を使わず、まず汚れを拭き取ってから洗うようにしています。

この記事では、僕が登山で実践しているクッカーの洗い方と、山で使いやすい洗浄道具、そして汚水を処理するときに注意したいことを紹介します。

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登山でクッカーを洗うときの基本

僕が考える登山でのクッカー洗いは、次の順番です。

  1. 食べ残しを残さない
  2. クッカーに残った汚れを拭き取る
  3. 油汚れがあれば温めて浮かせる
  4. 少量の水で洗う
  5. 必要なら少量の洗剤を使う
  6. 汚水を適切に処理する
  7. クッカーを乾燥させて収納する

重要なのは、いきなり水で洗い始めないことです。最初に汚れを取り除いておけば、必要になる水の量を減らせます。

特に油汚れやソースなどを大量に水で流そうとすると、汚れた水も大量に出てしまいます。登山では「どうやって洗うか」だけでなく、「どれだけ汚水を出さずに済ませるか」まで考えることが大切だと僕は思っています。

まず食べ残しを取り除く

料理を食べ終わったら、最初にクッカーの中に残った食べ物を取り除きます。ここで水を使って流してはいけません。食べ残しを水で流せば、その分だけ汚水に食べ物のカスが混ざります。

僕なら、残ったものはできるだけティッシュやキッチンペーパーなどで拭き取ります。拭き取ったものはそのままゴミとして持ち帰ります。山では、食べ物のカスもゴミです。

特に野生動物がいる場所では、食べ物の匂いを残さないことも重要です。

Leave No Traceでも、食べ残しや食べ物のカスは持ち出し、洗い物の際に出た食べ物の残りも水と一緒に捨てないようにすることが推奨されています。

クッカーは最初に拭き取る

食べ残しを取り除いたら、次にクッカーの内側を拭きます。僕はここでティッシュなどを使います。一見すると「ティッシュを使うくらいなら、水で洗ったほうがいいのでは?」と思うかもしれません。

でも、山では水そのものが貴重です。例えば、油のついたクッカーを最初から水で洗えば、大量の油が水に混ざります。それを処理するよりも、まず紙で油を拭き取ってしまったほうが簡単です。

もちろん、使用したティッシュなどは山に残さず、すべて持ち帰ります。拭き取りに使った紙も含めてゴミとして管理する。ここまでがクッカー洗いの一部だと僕は考えています。

油汚れは少し温めてから拭き取る

油を使った料理をした場合、そのまま冷やしてしまうと油が固まって落としにくくなることがあります。そんなときは、クッカーを少し温めて油を浮かせてから拭き取る方法があります。

ただし、火傷や火災には十分注意してください。クッカーや油を必要以上に加熱する必要はありません。あくまで、拭き取りやすくするために少し温めるという考え方です。

僕自身、登山ではできるだけ油を使わない料理を選ぶことが多いですが、どうしても油を使う場合には、この方法を使うことがあります。

それでも汚れていたら少量の水で洗う

拭き取った後、それでもクッカーに汚れが残っている場合は、少量の水を使って洗います。ここでも、家庭の食器洗いのように大量の水を使う必要はありません。

クッカーの中に少量の水を入れて、スポンジや布などで汚れを落とします。汚れがひどい場合は、少し温かい水を使うと落としやすくなります。

僕が登山で料理をするときに「お湯を沸かすことが多い」のも、この点ではメリットがあります。料理を終えた後に残った温かい水や、少量のお湯を利用して汚れを落とせるからです。ただし、熱湯を扱うときは火傷に注意してください。

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焦げ付きは無理にこすらない

クッカーが焦げ付いてしまった場合は、力任せにこすればいいというものでもありません。特にコーティングされたクッカーは、金属製の硬い道具などで強くこするとコーティングを傷める可能性があります。

まずは水やお湯で汚れをふやかしてから、柔らかいスポンジなどで落とします。それでも落ちない場合は、無理にその場で完全に落とそうとせず、帰宅後にしっかり洗うという判断もあります。

登山では、クッカーを新品のようにピカピカにすることよりも、必要以上に水を使わず、自然環境に汚水を残さないことを優先したいところです。

コーティングされたクッカーは洗いやすい

これからクッカーを購入する人なら、コーティングの有無も確認しておくといいでしょう。コーティングされたクッカーは、食材がこびりつきにくく、後片付けが楽になる場合があります。もちろん、コーティングには耐久性や重量など別の問題もあります。

「調理しやすいか」だけではなく、「食べ終わった後に簡単に汚れを落とせるか」という視点でもクッカーを選ぶ方法もあります。登山では調理時間だけでなく、食後の片付けも毎回発生するからです。

登山でクッカーを洗うためにあると便利なもの

山でクッカーを洗うために、僕なら必要以上に道具を増やしません。

  • ティッシュ・キッチンペーパー
  • 小さなスポンジや布
  • 少量の水
  • 必要に応じて洗剤
  • 汚れた紙や食べ物のカスを入れる袋

くらいです。ロングトレイルでは、洗剤を持っていく事は殆どないですね。スコッチブライトのようなスポンジ兼たわしで簡単にこすって汚れを落としてしまう事が多いです。

ティッシュ・キッチンペーパー

最初の拭き取りに使います。特に油やソースなど、水に流す前に取り除いておきたい汚れに便利です。使用後は必ずゴミとして持ち帰ります。ポケットティッシュを幾つも持っていく場合と、箱ティッシュの中身を引き抜くことがあります。

個人的には、長期縦走であればポケットティッシュを幾つも持っていく事で対応することが多いです。

スポンジ

水を使って洗うときに使用します。大きな家庭用スポンジをそのまま持っていく必要はなく、必要なサイズに切って持っていくのもいいでしょう。スポンジを選ぶ際には、スポンジの身だけではなく片面が硬くなっており、アクリルたわしのように利用できると良いでしょう。

洗剤

洗剤は必ず必要というわけではありません。僕なら、まず拭き取りとお湯・水だけで落とせるかを考えます。どうしても油汚れが残る場合に、少量だけ使うという考え方です。

そして重要なのが、「生分解性」「環境に優しい」と書かれている洗剤なら、川や沢に流してもいいわけではないということです。

Leave No Traceも、生分解性の石鹸であっても水源を汚染する可能性があるため、水中で使用せず、使用量を最小限にするよう案内しています。

クッカーを洗った後の片づけについて

クッカーを使用し、洗った後に汚れたティッシュや紙を捨ててはいけません。また、洗剤を流すことも、水を土地に流すこともしてはいけません。自然由来で還元されるものであっても、絶対に流さないようにしましょう。

クッカーの汚水を川や沢に流してはいけない

ここは登山でクッカーを洗うときに、最も注意してほしいところです。クッカーを洗った水を、そのまま川や沢に流さないでください。水だけなら問題なさそうに思えるかもしれません。

しかし、実際には食べ物のカス、油、調味料、洗剤などが混ざっています。その水を水源へ戻せば、水を汚すことになります。また、野生動物を食べ物の匂いで誘引する可能性もあります。

Leave No Traceでは、食器を洗うための水を水源から離れた場所へ運び、汚水に食べ物のカスが残っていれば濾し取ったうえで、広く分散させる方法などが紹介されています。水源から少なくとも200フィート(約60m)離れて洗うことも基本とされています。

ただし、これはあくまで一般的なLeave No Traceの考え方です。実際の登山道、国立公園、キャンプ場などに独自のルールがある場合は、そちらを優先してください。例えば、指定された排水設備や洗い場があるキャンプ場なら、そこを利用するのが基本です。

汚水に食べ物のカスを残さない

クッカーを洗った水を処理するときには、食べ物のカスをできるだけ取り除きます。そのためにも、最初にクッカーを拭いておくことが重要です。

もし汚水に食べ物のカスが残っている場合は、目の細かいストレーナーなどで濾し、残ったものをゴミとして持ち帰る方法があります。Leave No Traceでも、汚れた食器洗いの水を処理する前に食べ物のカスを濾し取り、そのカスをゴミとして持ち帰ることが推奨されています。

ここでも大切なのは、「水を捨てれば終わり」ではないということです。水の中に何が入っているのかまで考えて処理する必要があります。

水を使わない方法だけが正解ではない

ここまで読むと、「登山ではクッカーを洗わないほうがいいのでは?」と思うかもしれません。僕はそうは思いません。クッカーを衛生的に保つことも大切です。

特に油や食材が残ったままのクッカーを、そのまま何日も使い続けるのは避けたいところです。大切なのは、「水を使わない」ことではなく、「必要以上に水を使わない」こと。まず汚れを拭き取り、それでも必要なら少量の水で洗う。

これが僕の基本的な考え方です。

ロングトレイルでは「洗いやすさ」も道具選びの基準になる

ロングトレイルでは、クッカーを一度だけ使うわけではありません。何日も、場合によっては何週間も使い続けます。だから僕は、クッカーを選ぶときに重量や収納性だけでなく、後片付けのしやすさも重要だと思っています。

例えば、

  • 焦げ付きにくい
  • 汚れを落としやすい
  • コーティングがある
  • 拭き取りやすい形状
  • 必要な水が少なくて済む

といった特徴があれば、毎日の後片付けが楽になります。登山道具は、使っている時間だけではなく、使った後まで含めて考えると選びやすくなります。

まとめ

登山でクッカーを洗うときは、家庭と同じように水を流しながら洗うことはできません。僕が実践しているのは、まず汚れを拭き取り、必要な分だけ水を使って洗う方法です。

  • 食べ残しを水で流さない
  • 最初に紙などで汚れを拭き取る
  • 油汚れはできるだけ水に流さない
  • 焦げ付きを防ぎ、必要なら柔らかい道具で落とす
  • 洗剤は必要最小限にする
  • 汚水を川や沢へ直接流さない
  • 汚水に食べ物のカスを残さない
  • 現地に決められた処理方法があればそれに従う

山では水そのものが貴重です。だからこそ、クッカーをきれいにすることだけを考えるのではなく、使う水を減らし、汚水を自然に残さないところまで考えて片付けたい。

これから登山で料理をする人は、クッカーそのものだけでなく、スポンジや拭き取り用のペーパー、必要に応じた洗浄用品まで含めて準備しておくと、食後の片付けがかなり楽になります。

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